32歳男性 5日前からの発熱・皮疹を主訴に受診した。4日前に近医を受診し抗菌薬を処方されたが、その後も発熱が続いているという。現在は発熱以外にも頭痛、関節痛があり、本日朝から皮疹が出てきたという(写真)。発熱する1週間前から3日前まで出張のためベトナムのホーチミンに滞在していたという。現地では何度か蚊に刺されたことを記憶している。

診断は以下のうちどれか?
1.デング熱
2.熱帯熱マラリア
3.A型肝炎
4.新型コロナウイルス感染症
解答:1
解説
輸入感染症の診断のポイントは「渡航地」「潜伏期」「曝露歴」の3つである。
東南アジアではマラリアは減少しており特に都市部で感染することは極めてまれである。
ベトナムで感染したとすると、この患者の疾患は「3〜7日」の潜伏期である。この時点でマラリア、A型肝炎は除外される。
曝露歴として蚊に刺されていることは蚊媒介感染症の可能性。
マラリア、新型コロナウイルス感染症で紅丘疹がみられることはまれである。
以上から、本患者はデング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症の可能性が考えられ、選択肢の中ではデング熱が該当する。
出題者 忽那賢志(大阪大学大学院医学系研究科 感染制御医学講座 教授)
出題範囲 熱帯医学