62歳 男性
食後の腹部膨満感、胸やけ、前傾姿勢になるとすっぱい液体が上がってくる感じがするため来院した。上部消化管内視鏡検査を施行したところ逆流性食道炎(Grade A)、萎縮性胃炎を認めた。ヘリコバクターピロリIgG抗体検査が陽性であったため除菌治療を行うこととした。
除菌時の説明について誤っているものはどれか。
1.除菌をすることで胃がんのリスクが下がります
2.除菌が成功しても、上部消化管内視鏡検査を年に一度はお勧めします
3.除菌をすることで胸焼けの症状は改善します
4.除菌治療で下痢が出現することがあります
解答:3
解説
ヘリコバクターピロリは慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍の原因となり、胃癌の発生リスクを上昇させる。除菌により胃癌発生リスクは低下するが、胃粘膜の正常化には時間を要し胃癌が発生する可能性もあるため定期的な内視鏡でのフォローアップが必要である。
除菌はPPIと抗菌薬を内服するが、一時除菌で使用する抗菌薬が下痢の原因となることがある。また除菌成功後には胃内のpHが下がるため、逆流性食道炎の症状が増悪する可能性がある。
出題者 多胡 雅毅(佐賀大学医学部附属病院総合診療部)
出題範囲 部位別(消化器系)