過去の問題

2026/5/4 配信

20歳男性
ボランティアでタイ東北部に4週間滞在、現地では農作業なども行っていた。帰国7日後に発熱と悪寒戦慄,咳嗽を認め救急外来を受診した。胸部X線で右中〜下肺野に浸潤影を呈しており、腹部エコーでは肝膿瘍、脾膿瘍を疑う低吸収域を呈していた。既往歴:糖尿病、現地での医療曝露歴はない。セフトリアキソン開始後も軽快せず、喀痰培養、血液培養2セットからグラム陰性桿菌が検出された。

診断は次のうちどれか

1.ツツガムシ病

2.デング熱

3.メリオイドーシス

4.レプトスピラ

解答:3

解説

メリオイドーシスは,グラム陰性桿菌であるBurkholderia pseudomalleiによる細菌感染症である.流行地の土壌や淡水から検出され,タイ東北部や東南アジア、オーストラリア北部で最も発生頻度が高く,その地域ではcommon diseasesの1つとして認識されている.感染から発症までの潜伏期は1〜21日(平均9日)とされているが,不顕性感染が最も多い.結核と同様に潜伏感染となることがある.危険因子で最も重要であるのは糖尿病であり,その他慢性肺疾患、慢性腎不全、アルコール過剰摂取、サラセミア、免疫抑制剤の使用などである.治療はセフタジジム、カルバペネムである.

出題者 羽田野義郎

出題範囲 細菌感染症(微生物別)、敗血症、菌血症