過去の問題

2026/8/1 配信

肺炎球菌ワクチンについて正しいのはどれか?

1.成人に対する結合型ワクチンは推奨されない

2.不活化ワクチンなので妊娠中の接種は禁忌である

3.結合型ワクチンはT細胞を介した免疫系が賦活化されるので免疫記憶が持続する

4.主に成人に接種される多糖体ワクチンはT細胞を刺激するので免疫記憶が誘導され抗体価が維持されやすい

解答:3

解説

多糖体ワクチン(PPSV)は肺炎球菌の莢膜多糖体を生成して作成されたワクチンであり、B細胞を刺激して抗体産生を促すが、T細胞を活性化しないため、免疫記憶が誘導されず、抗体価は低下しやすいことから、本邦では5年毎の接種が推奨されている。
一方、結合型ワクチン(PCV)は莢膜多糖体に担体となるキャリア蛋白を結合させたワクチンであり、莢膜多糖体にキャリア蛋白として非病原性ジフテリア蛋白CRM197を結合させたものである。細胞を介した免疫系が賦活化されることから、メモリーB細胞が誘導され免疫記憶が持続する。本邦では小児に対してPCV(PCV13)、高齢者に対してPPSV(PPSV23)が接種されてきたが、高齢者に対する両ワクチンの併用による効果も報告されており、成人に対しても結合型ワクチンの接種は推奨される。いずれのワクチンも不活化ワクチン(コンポネントワクチン)に分類され、生ワクチンではないので、妊娠中でも接種は可能である。

出題者 佐々木陽典(東邦大学医療センター大森病院 総合診療・急病センター)

出題範囲 ワクチン