人工関節埋め込み後の80歳女性。悪寒戦慄を伴う発熱があり入院し、菌血症疑いでピペラシリン/タゾバクタム投与で加療されていた。抗菌薬投与前に採取した血液培養でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が2セット陽性となった。
この患者において、誤っている選択肢はどれか。
1.心臓超音波検査を施行する。
2.抗菌薬を変更する。
3.ベッド柵や手すり、壁や床の消毒を行う。
4.バンコマイシンを投与する際は、1回の投与に1時間以上かける。
解答:3
解説
ピペラシリン/タゾバクタムはメチシリン耐性ブドウ球菌(MRSA)に感受性はなく、バンコマイシン等感受性がある抗菌薬へ変更する必要がある。バンコマイシンは急速静注にてレッドマン症候群をきたすため1時間以上かけて投与を行う。MRSAが2セット陽性であるため、感染性心内膜炎を疑い精査を行う。
MRSAに対しては接触感染予防策を行うが、壁・床などの周囲環境は基本的には感染源にはならないので、特別な消毒操作は不要である。
参考文献:レジデントのための感染症診療マニュアル
経路別予防策(日本環境感染学会)http://www.kankyokansen.org/other/edu_pdf/3-3_03.pdf
出題者 愛甲 航
出題範囲 ①(細菌感染症)