18歳の男性
南アフリカ共和国より2ヵ月前に来日し、咳が続くため総合診療科外来を受診した。身体診察では右上肺野に湿性ラ音を認めた。胸部レントゲン検査では同部位に空洞を伴う浸潤影、喀痰抗酸菌検査で抗酸菌を認めた。3日後に母国に一時帰国を予定している。
対応について誤っているものを選べ
1.結核菌のPCR検査を提出する
2.サージカルマスクの着用指示の元、飛行機の搭乗を許可する
3.HIV抗原抗体検査を行う
4.結核菌の培養検査を提出する
解答:2
解説
近年、海外からの耐性結核の持ち込みの問題が深刻になっている。抗酸菌染色が陽性の場合、結核および非結核性抗酸菌症が鑑別にあがるが、若年男性で非結核性抗酸菌症に関するリスクは低い。結核菌のPCRを提出し、結果がでるまでは結核として対応する。また結核菌の培養検査は薬剤感受性をみるため必ず提出する。旅客機は空調システムにHEPAフィルターが装着されており、1時間に6~20回の頻回の換気を行っているが、8時間以上のフライトで感染のリスクがある。活動性結核患者は感染性がなくなるまで飛行機には搭乗できない。
https://www.who.int/publications/i/item/9789241547505
出題者 森 博威
出題範囲 渡航医学